骨伝導イヤホンの OpenRun (無印) を購入した感想

目次

投稿日: 2023-05-08 月

リモートワークで仕事をしているのだが、会社の自分が所属しているチームではバーチャルオフィスを採用しているため常時会話が生じる可能性がある。 いままでは特に問題がなかったのだが、プライベートの環境の変化により PC 内蔵のスピーカーとマイクを使用して会話をする状況が適切とはいえなくなってしまった。

そのため常時ヘッドホンを装着して働く必要が生じるのだが、 今所有しているヘッドホンをずっと付けていると装着感が悪くて頭が痛くなってしまうという問題がある。 またヘッドホンを付けると耳の開放感を阻害される感じがあって嫌なのだ。

この装着感と耳の開放感の二つの問題を解決した商品として、 骨伝導イヤホンの Shokz 社の OpenRun (S803) というのがよさそうだったので購入した。

購入してから今は二日目で、実際に仕事で使い始めるのは明日からなのだが、 今の段階でも予想よりもずっとクリアに音が聞こえてくるのを確認したし、装着感はとてもよいし、 急速充電ができることも確認したし、マイクのテストもしたという状態なのでもう記事に書いてしまおうと思う。

実際に仕事で使ってみて何か不満などがあれば追記しようと思う。

私の記事はマイナーなことを書けば検索で普通に見つかるが、 このような他にいくらでも書く人のいるガジェット系の記事ならそんなに SEO 強くないだろうし、 あまり真剣にならずに書いていこうと思う。

1. 骨伝導イヤホンにした理由

骨伝導イヤホン自体は以前から気にはなっていたが当時は高いものばかりだったというのと、 必要性も薄かったので購入するほどでもないということで買っていなかったという感じだった。

よって、他の選択肢もいくらでもあったと思うのが、もともと気になっていたというのが実際には大きな理由になっている。

で、何故気になっていたのかというと、 イヤホンを使って音楽を聴きすぎると鼓膜を消耗させて難聴になりやすくなるという話を聞いたことがあって、 どことなく不安だったというのがある。 骨伝導の場合は鼓膜経由ではなくて内耳に直接音を伝えるために比較的安全らしい。 とはいえ、骨伝導の場合には問題がどの程度緩和されるかなどについての医学的な説明を責任を持ってできないため、 このあたりについては他の記事を参照して欲しい。

また、イヤホンをしているとまわりの音が聴こえにくくなるというのは結構な大きなデメリットだと思っていて、 骨伝導のイヤホンの場合は音楽を聴きながらでもまわりの音が聴こえるというのはよい点だった

2. OpenRun の骨伝導イヤホンにした理由

最初は Amazon での検索にかかる安めの骨伝導イヤホンにしようと思っていたのだが、 今回の用途は新しいイヤホンを仕事で長期間使い続けることだったので、 ある程度有名な会社から出ていて評判のいいものを買った方がいいだろうと判断した。 単に私的で使うだけでなくて仕事にも使うことを考えると、 品質に問題があった場合に結局買い直したりして最終的に却って高くつく可能性が高いと考えた。

で、調査したところ Shokz 社の骨伝導イヤホンの評判が良さそうだったため、 この会社のものを購入することにした。 有名な商品を購入するという時点で、 目視や場合によっては実際に装着して確認のできる家電量販店での購入の方が有利だと判断し、 近くの家電量販店で購入することに決めた。

私が購入した2023年5月時点では Shokz 社は下記のように 4 つのモデルの商品を出していた。

OpenRun Pro
一番いいモデル、低音の音質がいいらしい、一番高い、急速充電ができる
OpenRun Comm
マイクに力を入れている、リモートワークによさそう、高い、急速充電ができる
OpenRun
スタンダードモデル、急速充電ができる
OpenMove
エントリーモデル、安い、急速充電ができないが USB Type-C で充電可能

この中で私は OpenRun というスタンダードモデルのものを購入した。

私の用途には OpenRun Comm が一番良さそうだったが、 少なくとも私が購入しようとした時点では OpenRun と比較すると結構高かったのと、 骨伝導イヤホンのマイクを使用する必要性を特に感じなかったため、OpenRun でもいいのではと判断した。

OpenRun Pro も迷ったのだが、やっぱり結構高いのとメイン用途(仕事での会話)的にそれほど音質は要求されないのでいいかなあ…と思ったため選ばなかった。 私は低音が重要なメタルの音楽を聴くことがあるため OpenRun Pro を選ばなかったことについては若干の後悔はしているが、 いまの時点でも、OpenRun Pro の音質が普通のヘッドホンで聴く場合と比べてどの程度なのかについては、 どっちがよかったのかはよく分からないためなんともいえない。 今回の OpenRun を何年か使ってみた後に、そのとき出ている最新のモデルを買ってみてもいいかもしれないと思っている。

OpenMove は安い点はよさそうだったが、急速充電に対応していないのがネックだった。 急速充電は OpenRun の場合は 10分 の充電で 1.5 時間も使えるらしく、 充電を忘れやすいという自身の行動傾向を考慮する重要な項目だと感じたため、この点は譲れなかった。

3. OpenRun を実際に使ってみての感想

ここらは実際に購入し OpenRun を使用した感想を述べようと思う。 OpenRun のみしか確認できていないため、他の骨伝導イヤホンとの比較はできていないことに注意して欲しい。

3.1. 装着感・開放感について

装着感・開放感が一番よい点だった。 Amazon のレビューなどを参照すると、ずっと付けていると耳が痛くなるという人もいるようだったが、 私の場合は一日中付けていても問題ないくらいの付け心地だった。

開放感も本当に素晴しい。イヤホンを付けたときの耳が塞がれるゾワっていう感じがかなり苦手で、 イヤホンやヘッドホンは基本的に合わないのだけど、この骨伝導イヤホンでは不快な感じが全然しなかった。

3.2. 咀嚼音に影響を与えないため食事中でも使用可能

普段はイヤオンを付けたまま咀嚼すると咀嚼音が拡大されてうるさいという問題があるのだが、 OpenRun の場合は問題なく咀嚼しても咀嚼音に影響を与えることがなかった。 よって、食事中にも OpenRun を付けることが可能だと分かった。

これは通常のイヤホン・ヘッドホンに対する大きめの不満だったので、 この点が解消されているのはとてもよいと感じた。

3.3. スピーカーの音の向き問題が解決されている

私は音がどこから来るのかという点に結構敏感な方で、 スピーカーから音を鳴らす場合、 自分とスピーカーの位置関係によって今は右耳に偏っているとか左耳に偏っているというのが気になってしまうタイプなのだ。

この問題はとてもよいオーディオ施設があれば解決するのかもしれないが、私の日常的には問題になっていた。 ヘッドホン・イヤホンをすればこの問題は解決するものの、 ヘッドホン・イヤホンには装着すると耳に閉塞感を与えるという問題が生じるので完全には解決できない問題になっていた。

それに対して骨伝導イヤホンの OpenRun はどこから音の向きの問題を解決し、 さらに耳の開放感を維持するという二つの問題を同時に解決しているので、 これは大変よいものだと思う。

この問題についてはあまり他に言及している人がいない気がする。

3.4. 急速充電について

一度充電が空になってしまっても、10分程度の充電で本当に1時間以上使えた(具体的に何時間もったかは計測してない……)。 なので、急速充電が実際に可能であることは確認できた。

3.5. マイク性能について

OpenRun のマイク性能については一応を確認した。 スマホで音声通話を試したところモソモソして聞こえにくいという感じらしく、スマホのマイクの方が音質が良いらしい。 やはりマイク性能については OpenRun Comm などの方がいいのかもしれない。 ただ、私の仕事での用途では OpenRun のマイクを使用する必要はないのでこの点は気にしなくていいかなと考えている。

3.6. 音質について

やはり低音部分は確かに弱いかなと感じた。 重低音が重要なメタルの曲を耳を覆うヘッドホンでの音と聴き比べるた結果明らかな違いを感じた。 メタル音楽などを真剣に聴く用途では上位モデルの OpenRun Pro の方がいいのかもしれないが、 骨伝導イヤホンが原理的に苦手としている部分かもしれず、 そもそも骨伝導イヤホンは不適という可能性もあるのでなんともいえない。 この点については実際に OpenRun Pro を手に入れない限りは評価不能ということになると思う。

低音以外に関していうと悪いところはなさそうに感じている。 クラシックの曲や無印良品の民族音楽を聴いている限りは特に問題を感じない。

また、YouTube で人の声を聞いたりゆっくり音声(AquesTalk の声)を聞いても、 とくに違和感ないためメタル音楽を除く日常利用についていうと問題はなさそうだった。

3.7. 音漏れについて

音漏れだが、静かな部屋で普通の音量(私基準)で聴いている限りはほとんど問題にはならなそうという感じだった。

ただし、骨伝導の場合は大きな音がなってもそれほど気にならないという特徴があるようで、 意図せずに大きな音を鳴らしてしまった場合に装着者にとっては違和感はなくても、 実際には音漏れをしてしまうというシーンがあることが分かった。

具体的には、GNOME デスクトップ付属の Clocks 42.0 というソフトウェアのタイマーの通知音が、 OpenRun かなり大きい音に設定されている状態で、OpenRun を装着している自分にとってはそれほど大きな音には感じないが、 実際には遠くまで音が漏れているという状況があった。 ただ GNOME Clocks のタイマー以外では音漏れしているという感じはなさそうなので、 音量だけでなく高周波の音は音漏れしやすいなどの傾向があるのかもしれない(GNOME Clocks のタイマーでは高い音がでる)。

4. おわりに

OpenRun は買ってよかったと思う。

他にもよい骨伝導イヤホンはあるかもしれないが、 とりあえず今回購入した OpenRun は、 事前の予想よりもずっとよくて日常的に使い続けたいと感じるものだった。

このように記事を一つ勢いで書くくらいには、 耳を塞がず音の向きを固定できて快適にかつプライベートな環境で音楽を聴けるという点についてとても価値を感じられた。

著者: Masaya Tojo

Mastodon: @tojoqk

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